相対時間論

ジル「満1歳になったものが感じる1年の長さは?」

ミケ「感じているとすれば、1年でしょう」

ジル「1歳から2歳になったものが感じる1年の長さは?」

タマ「感じているとすれば、1年でしょう」

ジル「1/2年なのニャ」

タマ「2歳から3歳になったものの感じる1年は1/3年なんですか?」

ジル「1歳のものの人生はトータルで1年なので、0歳から1歳までの1年が占める割合は

 1/1すなわち1年になる。3歳のものの人生はトータル3年なので、2歳から3歳までの1

 年が占める割合は1/3になるのニャ」

ミケ「じゃあ2歳のものは生まれてから2歳になるまでの人生の長さを、1年半と実感し

 ているわけですね」

タマ「じゃあ、10歳のものが感じている人生の長さは、えーっと……?」

ジル「1+1/2+1/3+……+1/10、何せ分数ばかりで手間がかかる。エクセルを使って

 100歳まで小数点以下10桁で計算してみたのニャ」

ミケ「満1歳のものの基準で満100歳のものの人生の長さを計算すれば何年になるんです

 か?」

ジル「5.1873775176年なのニャ」

タマ「5年‼ みじかーっ‼」

ジル「しかも、10歳の時点ですでに約3年に到達しておるのニャ」

タマ「残りの90年で2年分ですか?いくらなんでも薄っぺらすぎませんか?」

ジル「アルツハイマー認知症のものは、なぜ子供時代に戻ってしまうと思う?子供時

 代から先の人生があまりにも薄っぺらいからに過ぎないのニャ」