オークションで絵画を購入

ジル「オークションで買った絵画を額に入れるのニャ」

ミケ「額縁の数、多すぎません?それにアルミフレームだし」

ジル「そこに重ねてある、水彩用紙に描かれたアクリル画ニャ」

ミケ「貴重なものなのに大丈夫ですか?」

ジル「貴重だが高価ではないニャ」

タマ「いくらで購入したんですか?」

ジル「10枚で5万円くらいニャ」

ミケ・タマ「はあ、そうなんですか……」

ジル「結構お買い得価格ニャ」

ミケ「どうしてオークションで絵画を購入することになったんですか?」

ジル「オーディオで音楽を聴くことを始めとして、インプットはもういいという話をし

 たニャ」

ミケ「はい、でも絵画にしてもインプットじゃないんですか?」

ジル「緩和ケアの病室で、これらはただの景色となるのニャ」

タマ「絵画が素直にただの景色になってくれるんですか?」

ジル「オークションに出品された何千枚かの絵画からそういう作品を選んだニャ」

タマ「それで、10枚5万円ですか?」

ジル「すごくお買い得ニャ」

ミケ・タマ「……絵を見せてもらってもよろしいでしょうか?」

タマ「景色というより抽象画ですけど、病室の景色になってくれますかね?」

ジル「落札した時点で、すでに折り合いは付いているニャ」

タマ「制作者は?」

ジル「不思議なことに全部があの宮本廣志の作品なのニャ」

ミケ・タマ「知らなーい」

ジル「わしもニャ」

ミケ「まあ、私たちって絵画についてほとんど知識がないんですけど、これらの作品は

 素敵だと思いますし、真筆だとすればあまりにお買い得すぎません?」

タマ「僕もそう思う」

ジル「わしもそう思うのニャ」

ミケ・タマ「模写ですか?」

ジル「……」