IT黎明期の記憶

タマ「ラップ聴いてるって体調いいんですか?」 ジル「そうでもないが、ちょっとジャケットに用があったのニャ」 タマ「知る人ぞ知る、メイン・ソースのブレイキング・アトムズですね!」 ジル「ずいぶん前になるが、タマもここでよく聴いていたものニャ」 …

マーラー (ダイナミックレンジ)

ミケ「購入された絵、綺麗に飾られたんですね」 ジル「将来は緩和ケアの病室で景色になってくれるニャ」 ミケ「あれだけ聴いていた音楽は何になるんですか?」 ジル「前にも言ったが、インプットする音楽は疲れるニャ」 タマ「意味のある音楽ってことですか…

ニッキ・パロット(ジャズヴォーカル)

ミケ・タマ「こんばんは」 ジル「……」 ミケ「寝てられるんですか。牡蠣と新じゃが買ってきました。牡蠣はフライで、じゃが いもは蒸せばいいんですね?ダイニングキッチン使わせてもらいます」 ジル「……頼むのニャ」 タマ「師匠が時々言っている、死ぬときに…

オークションで絵画を購入

ジル「オークションで買った絵画を額に入れるのニャ」 ミケ「額縁の数、多すぎません?それにアルミフレームだし」 ジル「そこに重ねてある、水彩用紙に描かれたアクリル画ニャ」 ミケ「貴重なものなのに大丈夫ですか?」 ジル「貴重だが高価ではないニャ」 …

医療用麻薬始めました

ミケ・タマ「こんにちは!お見舞いに来ました」 タマ「生きてますか?師匠」 ジル「生きとるニャ!」 ミケ・タマ「おじゃまします」 タマ「アルミフレームの額縁が散らばってますけど?」 ジル「まあ、それは後にして近況報告ニャ」 ミケ「背中の痛みはどう…

クリスマスソング

ジル「背中が痛いニャ」 タマ「痛み止めは?」 ジル「まだ使っていないニャ」 ミケ「無理しないでくださいね」 ジル「もうすぐクリスマスニャ」 ミケ「ケーキ予約しますか?」 ジル「糖質制限ニャ」 タマ「師匠には糖質制限ケーキを用意します」 ジル「サン…

相対時間論(2)忘却の嵐

タマ「100歳の1年は1歳の1/100、99歳だと1/99、カゲロウなみのはかなさですね」 ジル「カゲロウは1日で寿命が尽きようが1週間生きながらえようが、仮に100年生きた としても、全てが1/1でしかない。人間は経験値の蓄積があるので10歳で3、100歳 で5という…

相対時間論

ジル「満1歳になったものが感じる1年の長さは?」 ミケ「感じているとすれば、1年でしょう」 ジル「1歳から2歳になったものが感じる1年の長さは?」 タマ「感じているとすれば、1年でしょう」 ジル「1/2年なのニャ」 タマ「2歳から3歳になったものの感じる1…

音楽を聴いてみる(ハードロック)

ジル「ハイレゾ音源で、RushのCounterpartsを聴くのニャ」 タマ「ウィーっす!!」 1時間後 ジル「タマがスピーカーの前で寝そべったまま、両手両足を伸ばし切って動かないのニ ャ」 ミケ「彼もリゾームで接続したバンド系プラトー上で、リードギターを担当し…

煩悩は才能(アインシュタイン)

数日後 ジル「煩悩を無くす修行って何なのニャ?」 ミケ「魂を清めようとでもしてるんじゃないですか」 ジル「魂を清めて何が楽しいのにゃ?」 ミケ「知りませんよ。それがその人の煩悩なんだから」 ジル「アインシュタインいわく、18歳までに抱く煩悩によっ…

D-TK10というスピーカー(3)

2週間後 ミケ・タマ「おじゃまします」 ジル「そこにある箱をリビングまで運んでくれるかニャ」 タマ「結構重いんですけど」 ジル「だから呼んだのニャ」 ミケ「そのためにですか?」 ジル「こっちじゃこっちじゃ」 タマ「あれっ、アンプがなくなってますよ…

ネットノマド

ジル「ワシが豪邸に暮らしていることについて、お前らはどう考える?」 タマ「むさくるしいよりも、居心地がいいに越したことないです」 ジル「1980年代のアカデミックには、ノマドであるワシがちゃんとした居を構えている ことに合点がいかなかったようなの…

ノマドの反対語アカデミック

ジル「人間以外の動物は、みんなノマドなのニャ」 ミケ「人間はノマドではないんですか?」 ジル「基本ノマドじゃが、ごく一部の人間に限りそうではないのニャ」 タマ「それは誰?」 ジル「幼児からの学校教育が行き届いた国で、10人に1人が好きでもない勉強…

ノマド的生活

ジル「ワシ(ドゥルーズ)やダヴィンチやアインシュタインなどは、現実世界で何足も 草鞋を履くことができたのニャ」 タマ「師匠はそんな何足も履いてました?」 ジル「まあ昔の話じゃが、飲む・打つ・売るだニャ」 ミケ「売るって……」 ジル「買ってるようじ…

リゾームとインターネット

ジル「ワシがリゾームを考察した時期には、インターネットは存在しなかった(出版さ れた頃には黎明期ではあったが)何しろロボットや交通機関のような目に見える形で 想像できるものではないので、どのような意図により、どのような技術により、どの ように…

鉄腕アトム

ジル「鉄腕アトムに描かれた未来は、発達した科学技術によって作り出されたAI等を駆 使した製品群(ロボット)と対峙して、試行錯誤や対立を繰り返す世界なのニャ」 ミケ「人間がロボット同士を戦わせたり、意思を持ったロボットと人間が争ったり、意 思を持…

エディプスコンプレックス

ジル「エディプスコンプレックスって、そんなものはないニャ」 タマ「確かに。僕はお父さんが好きで尊敬してるけど、母親をめぐる対抗心なんてない です」 ジル「君は、ご両親のどちらに似ていると言われるかニャ」 タマ「母親似だとよくいわれます」 ジル「…

D-TK10というスピーカー(2)

タマ「ちっちゃー‼……何なんすか、このぶっといスピーカーケーブルは?」 ジル「ちゃんとした音を出すためだニャ」 ミケ「それにしても、ツイーターにウーファー10㎝のが一個だけって……仮にもオー ディオマニアの崖っぷちにいたオジサン……先生……師匠」 ジル「…

D-TK10というスピーカー

ジル「D-TK10というスピーカーのことだニャ」 タマ「ああ、2か月くらい前に買ったどおっ‼って言ってたやつね」 ジル「運良くオークションで中古品を見つけたので購入した。このスピーカーは、ギタ ーと同じ工程で作られる特殊な構造をしているので、発注から…

オプジーボ 終了しました

ジル「私にもいよいよ人生のカウントダウンが始まったようだニャ」 ミケ「赤ん坊だってそうでしょ。確か、4年くらい前にもそんなこと言ってませんでし た?」 ジル「あの時は前立腺癌ステージ4で、骨転移もあったはずが、ホルモン療法というの が効き続けて…